✨ “「忍耐。力。寛容。責務。正義。 これらは、ハイマスターカルマドラゴンが実践しては身につけてきた徳だ。

 

信奉者たちは彼を単に「マスター」と呼び、ドラゴン都市でこの勇敢な勇者を知らない者はほとんど誰もいなくなった。 同時に、時を捻じ曲げる崩壊の敵たちとの戦いでは先頭に立ち、カルマコレクティブとしてカルマの戦士たちをまとめ上げた功績により、多くのドラゴンがマスターを崇拝した。

 

だが、マスターの生涯は必ずしもそのすべてが称賛に満ちたものではなかった。 それでは時を戻して、遥か先の山々の頂上にきらびやかでピカピカの聖堂が立ち、雲の上から鐘の音だけが聞こえていた時代へとさかのぼろう。 すべては禅だった。

 

授業は毎日あり、訓練は厳しく、常に周りと競い合っていた。 古代のカルマたちは、世界を救うために己の才能を見いだし、天啓を全うするまで歩みを止めることはなかった。

 

どんな学びの徒も可能な限り平等に扱われた。若きマスターもその例外ではない。 ほとんどのことにおいて秀でていた彼は、その選ばれし人生と、それがもたらす平和と平穏に満ち足りていた。

 

それぞれの徳を積み終えると、生徒たちは超常的な玉を授けられ、首かざりとする。 大半の者は、精神的な負担に耐えかねて3つを身に着けるのが普通だ。だが卒業が目前となったマスターは、4つの玉を堂々と身に着けていた。

 

そしてカルマのマスターとして認められると、今度はこの秘密の組織を未来永劫存続させるために、それぞれ重要な役目を与えられる。

 

マスターは聖堂のリーダー(もちろん重要な役割だ)になる予定だったが、超常的な玉を5つ身につける同じクラスメイトが、カルマの魂によって戦士に選ばれた。 それが、予言の戦士だ。

 

すべてが順調だった。この戦士が病に倒れるまでは。 マスターはそばで様子を見ながら、この友のことを心配していた。 マスターが覚えているのは、戦士に薬を持っていったとき、そこには空っぽのベッドと空きっぱなしの窓しかなかったことだ…そして、自分たちの未来を予言する者がいなくなり、カルマの魂たちは困惑し怒り狂っていた。

 

マスターは失われた戦士の役目を自身に負わせてほしいと進言した。 当初は他の魂たちから反感を買ったが、マスターは自身を選ぶことがふさわしい選択であると証明した。 彼は崩壊との戦いの技を習得し、彼の新たな力の噂はドラゴン界中に広まった。オカルトとヴードゥーのドラゴンたちが一様にひりついているのもそのせいだ。

 

現在のドラゴン都市では、マスターは常に良き事正しい事のために戦っている。 カルマの魂を誇りに思い、聖堂の新たな生徒に希望を与え、彼のカルマコレクティブがドラゴン宇宙の暗やみも照らせるようにしているのだ。

 

ハッピーエンドのように思える? 目ざといドラゴンマスターは、マスターが身に着けている超常の玉が、彼が獲得した4つではなく1つ多い5つであることに気付くかもしれない。 ドラゴン都市の最大の謎の1つかもしれないが、この質問をマスターにぶつけてみた者は未だいない。

古代のマスク、あるいは今「スキン」と言われているものが存在し、それには魂を暗く、嫉妬深く、執念深くする力があるという。

このマスクは軽く、開いた窓から簡単に投げることができ、上昇気流に捕まったら最後、二度と見つかることはない。 それを使った者の痕跡すら残らないだろう。」"✨