イグニスの仕事は、バルバトスの捕虜のための鎖を鍛造することだった。 ある日仕事をしていたイグニスは、作業場の壁の反対側で行われていた会話を漏れ聞いてしまった。 バルバトスは、ライテリウムが管理しているポータルのひとつに星くずが入った荷物を隠して欲しいとライテリウムに頼んでいたのだ。 イグニスはその会話を聞いた瞬間、「この情報は自分にとって有利に働く」と確信した。 数日後、イグニスはバルバトスの不意を突き、盗み聞きした内容をバルバトスに伝え、星くずの一部を自分に分けてくれないのなら、バルバトスの敵に星くずについてバラすと脅した。

星くずを使って自分を中傷する反対派のモンスター全員を痛い目に合わせようと企んでいたバルバトスだったが、こうなった以上、イグニスに星くずの一部を渡すしかなかった。星くずを渡せば、イグニスがとてつもなく強くなるということも分かっていたが、バルバトスにはそれしか選択肢がなかったのだ。 しかもそれだけでなはく、バルバトスはイグニスを昇進させ、自分の相談役の一人にすることにも同意せざるを得なかった。 バルバトスは結局、星くずが与える力を持つモンスターを一介の鍛冶職人として働かせておくことはもったいなさすぎて、そんなことはできなかったのだ。 バルバトスとイグニスは今、味方として関係を築いているが、自分たちが「友人」になった経緯を2匹は知り過ぎているため、お互い相手を100%信頼することは絶対にない。

イグニスは、味方と敵から効果を取り除くことを得意とする炎属性のサポートモンスター。 味方全員を50%回復させることもできる。 このモンスターは進化する特性を持っている。 ランク0では火傷耐性を持ち、ランク1では凍結耐性を得る。ランク3では、戦闘開始時に自身をコントロール耐性を持つモンスターへと変える。