ドクターヴィクターはひとりっ子だった。 そのこともあって、科学キットを相手にしては来る日も来る日も一人で遊んでいた。 ヴィクターは10歳になると、新しい顕微鏡を両親にお願いした。しかし両親が代わりにくれたのは、アンバーのかけらだった。両親はヴィクターにこう言った。「あなたが一番欲しい物は何? かけらをぎゅっと握ってお願いしてみなさい。 きっと願いが叶うから」 そのプレゼントで、幼きヴィクターの心は変わった。 彼の心の中には、顕微鏡よりも欲しい物があった。遊び相手になってくれる兄弟のような存在が欲しかった。 神話アンバーの石から魔法が溢れ、小さなワッツが誕生した。

ヴィクターとワッツはいつも一緒に過ごした。 一緒に遊び、一緒に実験をする、心の通じ合う若き科学者だった。 実験はその歳でかなり素晴らしいものだったが、ふたりはいつしかお互いのことをライバルとして意識し始めるようになった。 ふたりとも世界最高の科学者になりたいと思っていた。そのため相手の見えないところで実験を進るようになり、結果を秘密にするようになった。 やがて彼らはお互いに話すことすらやめてしまい、モンスター研究所を共同で開く直前になって、ワッツはヴィクターを残して去っていった。

ワッツは神話アンバーに着想を得て、十分な神話アンバーを集めればモンスターの軍団を作り出し、それを利用して研究を進め、ライバルを排除できると思い立った。 彼は誰にも邪魔されない秘密の洞窟の中に研究所を自ら作った。 洞窟はアンバーの採掘もできる理にかなった場所だった。

その日が来るまで、ドクターワッツは毎晩、採掘の小人たちが帰ると洞窟の外に出た。 採掘鉱の中に忍び込み、その日掘り出されたアンバーを盗んでは、しもべたちに命を吹き込むために洞窟に戻っていった。 彼はずっとこんな危険なゲームをしていたのだが、このゲームに負けたことは今までなかった。

ドクターワッツは高いダメージスキルを持つ雷属性の攻撃モンスター。 すべての敵に放心またはショックを適用でき、自身にかかったマイナスの効果を取り除くこともできる。 ドクターワッツは進化する特性を持っている。 ランク0ではクールダウン実行の耐性を持ち、ランク1になると火傷耐性を得る。ランク3になると、目くらまし耐性を獲得する。